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スピーキングテスト(ESAT-J)の概要とベスト自修館 清瀬校のESAT-J対策

今年度から、東京都内の全公立中学校に通う中学3年生に対し、「中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J:English Speaking Achievement Test for Junior High School Students)」が実施されることになっています。ESAT-Jの結果は、今年度の都立高校入試に反映されます。

スピーキングテスト、つまり、英語で「話す」技能を測るテストです。英語の4技能(読む: Reading, 書く: Writing, 聞く: Listening, 話す: Speaking)のうち、「話す」は最も習得難易度の高い技能と言われており、きちんとした対策をして臨まないと得点は難しいと思われます。 本記事では、ESAT-Jの概要を確認し、ベスト自修館 清瀬校がそれに向けてどのような対策を行っていくか、ご紹介させていただきます。

ESAT-Jの概要

試験スケジュール

  • 7月下旬~9 月上旬  ウェブによる申込
  • 11月27日(日)(予備日12月18日(日))  ESAT-J 受験
  • 令和5年1月中旬  個人及び中学校結果帳票の受取

都立高校の一般入試は例年2月下旬に実施されますが、ESAT-Jはその約3か月前に実施されます。対策に費やせる期間が短いため、注意が必要です。

試験制度・受験方法

  • 学力検査の得点と調査書点の合計(1000点満点)にESAT-Jの点数を加え、総合得点を算出。
  • 従来の筆記試験の英語の得点とは別に扱う。
  • 配点は20点(都立一般入試は1000点満点から1020点満点に変更)
  • 分割前期・一次募集以降の入試に利用(都立推薦入試には関係なし)
  • 受験時には周囲の受験生の声が聞こえないようにイヤーマフを装着し、ヘッドホンでタブレットの音声を聞いてマイクで解答を吹き込む。

都立高校入試の1000点満点中の20点、と言われるとピンとこないかもしれません。20点は、学校の内申点で言えば、素点でだいたい2~4点分です。こう言われると、無視できない大きさの配点と言えます。

出題内容

過去に実施されてきたESAT-Jのプレテストの内容をもとに、ESAT-Jの出題内容はおおよそ予測されています。

  • 問題はPart AからPart Dまでの4Partに分かれている。
  • 各Partにつき、A~Fの6段階の評価を20点満点の点数として取り扱う
  • 各Partとも、解答時間に制限があり、問われている内容を素早く理解し、解答する能力が要求される。
  • Part Aでは、表示された英文を音読する問題が出題される。
  • Part Bでは、画面に表示されたイラストに関する質問を英語で聞き取り、応答する問題が出題される。単に質問に答えるだけでなく、こちらの意図を伝達する力を測る問題も出題される。
  • Part Cでは、画面に表示されたイラストのストーリーを英語で話す問題が出題される。
  • Part Dでは、画面に表示された英語の質問を読み、それに対する自分の意見を述べる問題が出題される。単に質問に答えるだけでなく、その理由を述べるなど、比較的高度な解答が要求される。

スピーキングテストではありますが、英語の音声を聞き取って答える問題もあり、リスニングの能力も要求されます。問題の難易度としては、Part A, Bは比較的易しめ、Part C, Dは比較的難しめです。しかし、関係代名詞等の、従来の都立高校入試のリスニングではあまり出題されてこなかった難しめの文法事項の出題も見られますので、全体的な難易度は高いです。

ベスト自修館 清瀬校の対策

ここまでのご説明で、ESAT-Jはかなり難易度の高い試験だということがお判りいただけたかと思います。東京都が「『使える英語力』の育成」を柱の一つに据えてグローバル人材育成計画を策定している、その本気度が伺えます。

ベスト自修館 清瀬校では、そんな難度の高い試験に対応するため、そして、お子様の「使える英語力」の涵養に資するため、付け焼刃ではない、王道の、骨太の対策を行っていきます。

10年1万時間

私が大学生の頃に先生から聞いた話ですが、英語をまともに話せるようになるには、「10年1万時間」が必要なのだそうです。これは、英国の元新聞記者のマルコム・グラッドウェルが広めた「1万時間の法則」をベースに、その先生が提唱していたお話ですが、「10年」だけでもだめで、「1万時間」だけでもだめなのだそうです。つまり、英語のスピーキングの技能を伸ばすには、ある程度の長期間をかけて、毎日ある程度の時間は練習をしないと、効果は出ない、ということです。特に、「1万時間で良いんでしょ」とばかりに一夜漬け的に短期間で集中的に詰め込んでも、スピーキングの技能は伸びないのです。当時の私は話半分くらいに聞いていましたが、その後社会人生活を送りながら英語を使ってきて、この話の真実性がある程度わかってきたため、今ではこの「10年1万時間」という考え方を大切にしています。

もちろん、今の中学3年生がESAT-Jを受けるまでにそんな膨大な時間はありません。しかし、「10年1万時間」の精神を骨子に据え、3月から11月までの8か月という長期間を使って、毎日一定程度英語に触れる機会を設ける、というのが、ベスト自修館 清瀬校のスピーキングテスト対策の基本方針になっています。

リスニング、音読、ディクテーション

ベスト自修館 清瀬校では、ESAT-J対策として、週2回の普段の英語の授業の際に、リスニング、音声に合わせた音読、ディクテーション(音声を聞き取っての書き取り)を毎回実施しています。また、毎回の授業で、毎日、音読練習をしてくることを宿題として課しています。

「何だ、普通じゃん」とお思いになったかもしれません。しかし、先ほどの話につながりますが、ESAT-J対策には、付け焼刃ではない、王道の、骨太の対策が必要になります。「普通」のことを「普通」にやっていくことが大切なのです。また、この「普通」のことを、いざ一人でやろうとすると様々な困難が立ち塞がります。単語が読めない、英文の意味が分からない、音声が速すぎてついていけない……そしてどんどんモチベーションが下がって次第にやらなくなっていくのです。そうならないように、ベスト自修館 清瀬校の講師陣は、肯定的なコミュニケーションを通じて、生徒のやる気を引き出し、モチベーションを維持・向上していきます。

これらの対策は、学校の定期テストや高校入試の通常の筆記試験・リスニング問題にも良い影響をもたらします。音声に合わせた音読によって英文の速読が可能になり、試験問題を回答する時間に余裕が生まれます。特に、都立高校入試の英語の筆記試験は、問題量に対して時間が少ないと言われている試験ですので、英文の読解スピードの向上は非常に重要です。また、音読練習によって正しい発音を身につけることで、リスニング問題の正答率も上がっていきます。

スピーキングテスト for ESAT-J(STE)

授業での取り組みと日々の音読でスピーキングの技能を身につけていきますが、どれくらいの実力がついているのか試す機会がないと、モチベーションの維持はなかなか難しいものです。そこで、ベスト自修館 清瀬校は、実力を測るための機会として、アイード株式会社開発、株式会社育伸社販売の「スピーキングテスト for ESAT-J(STE)」を導入しました。今年度は、当塾の中学3年生には少なくとも3回(3月、7月、10月)は受験していただく予定です。

STEとは

STEとは、ESAT-Jの問題構成・評価基準に準拠した英語のスピーキングテストです。音声評価AI「CHIVOX🄬」と人によるハイブリッド採点・チェックで、高品質な採点が期待できます。「CHIVOX🄬」は、音声認識ではなく、音素レベルで評価を行なうAIであり、国内外で毎年2億人以上の英語スピーキング能力を評価してきた実績のあるAI技術です。

今回は、アイード株式会社、株式会社育伸社のご了解をいただきましたので、STEの問題サンプルと、個人成績票のサンプルを掲載させていただきます。ご協力いただきました両社には御礼申し上げます。

STE(スピーキングテスト for ESAT-J)問題サンプル
STEの問題のサンプル。マルチデバイスで受験可能で、実際に受験する際にはこのような内容が画面に表示される。東京都が実施したESAT-Jのプレテストと比較すると、その再現度が分かる。
STE(スピーキングテスト for ESAT-J)問題サンプル
STEの個人成績票のサンプル。各Partに書かれている評価は、東京都教育委員会が公表しているESAT-Jの実際の評価基準に沿った記載になっている。そのため、子どもができている部分、伸ばすべき部分が正確に把握できる。
STE受験のメリット
  • 現在の自分の実力と、試験までに伸ばすべき力が正確に把握できる。
  • 本番の試験形式(マイクを使ってタブレットに音声を吹き込むこと)や時間制限に慣れることができる。
  • 受験する毎に成績の伸びを実感して、普段の学習に対するモチベーションを上昇させていくことができる。

おわりに

いかがだったでしょうか。本記事では、中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)の概要と、それに対するベスト自修館 清瀬校の対策についてご説明してまいりました。ESAT-Jはこれまでの受験生には求められてこなかった技能が問われる難度の高い試験です。対策を行わなければ厳しい戦いを強いられる一方、配点は無視できないレベルの大きさがあります。

ベスト自修館 清瀬校では、塾生の皆さんを最大限にサポートしてスピーキングテスト対策を行っていきます。都立高校入試絶対合格を目指して、一緒にがんばっていきましょう。

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