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昔話にはうらがある

先日社会の授業で御伽草子を説明していました。御伽草子とは鎌倉時代~室町時代に成立した短編集のことです。有名なお話には「浦島太郎」があります。大まかにいえば昔話のことです。今回は皆さんが知っている「桃太郎」についてのお話をしていきます。

ご存知の通り桃から生まれた桃太郎はサル・キジ・イヌをお供に連れて鬼ヶ島に行き鬼を退治するお話です。

このお話を読んだときいくつか疑問点が私は出てきました。それを一つ一つ解明していこうと思います。

①桃太郎はなぜ桃から生まれた?

桃は果物の中でも大きい部類ではないですよね。それならスイカやメロンなどの大きい果物の方が子供が生まれそうではないですか?すると名前は「西瓜太郎」「甜瓜(メロン)太郎」になります。

実は、桃は古代中国で神聖な果実として扱われ、不老長寿をもたらす聖なるフルーツと考えられていました。これが日本にも伝わり桃を祭っている神社もあります。例えば奈良県の纏向遺跡では2000個以上の桃の種が出土されていて、これらは祭祀に使用されたと言われています。また日本の神話にも桃を投げて悪霊を退治するお話があります。なので桃太郎は桃から生まれたのです。

②鬼の姿

次は悪役の鬼について考えてみましょう。みなさんが持っている鬼のイメージは角が生えていてトラ柄の洋服を着ていませんか。実はこれにも理由があります。

十二支の図

上の図は十二支を円にしたものです。昔は方角や時間を表すのに使用していました。(例えば丑三つ時など)

この図を使用する陰陽五行思想では北東は「鬼門」されています。この「鬼門」は漢字の通り鬼が住む方角です。これを丑寅の方角と言います。

よって鬼は丑寅の方角にいるので牛のような角が生えていて、トラ柄の洋服を着ているのです。

③家来

桃太郎からきび団子をもらって家来になるのは「サル」「キジ」「イヌ」です。あまり強そうなイメージではないですよね。私なら強そうな「ライオン」「ウマ」「チーター」を仲間にします。しかし「サル」「キジ」「イヌ」でなければなりませんでした。

もう一度先ほどの十二支の図を見てください。丑寅の方角と真逆の方角に注目すると「サル」「トリ」「イヌ」になっています。こちらの方角は「裏鬼門」といって鬼が最終的に出ていく場所です。

よって家来は「サル」「キジ」「イヌ」でなければなりませんでした。

桃太郎のように昔話には色々な説があります。他のお話も所説をあるので探してみると面白いと思います。

宮城県の桃太郎

鬼退治をされた鬼は悔しさから改心して一生懸命働き、準備万端桃太郎のもとへ行きました。桃太郎は怠けていた生活をしたことで鬼、に負けてしまい鬼は宝物を取り戻し戻っていきました。それから桃太郎は真面目に働くようになりました。

川県の桃太郎

桃太郎は鬼を征伐したものの、その後に鬼に逆襲にあいます。再び鬼を制圧して、鬼を土の下に埋めました。鬼がいなくなった村は「鬼無」という地名になりました。

このように都道府県によって少し異なっているものがあるかもしれません。みなさんも探してみてください。

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