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2022年度大学入学共通テストは難化

2022年度の大学入学共通テスト(以下共通テスト)は以前のセンター試験とは異なり、単に知識を問う出題は減少し、思考力・判断力・読解力を問う出題が増加しました。その結果、教科によって多少の差はありますが、特に「数学Ⅰ・A」「数学Ⅰ」「生物基礎」「化学」「生物」「日本史B」の6科目は過去最低の平均点になりました。特に数学Ⅰ・Aでは平均点が37.96点と前年に比べて-19.72点(2021年度平均点57.68点)、数学Ⅱ・Bでは43.06点で前年に比べて-16.87点(2021年度平均点59.93点)となりました。 今年度は単に知識を答えさせる問題ではなく、日常生活を素材とした導入部分がある問題であったり、単元をまたいだ融合問題であったり、データや資料・対話文から問題文を読み解く力が問われる問題が多く出題されました。(2022年度共通テスト「数学Ⅰ・A」入試問題

今後の高校入試にも変化

2022年から高校1年生に導入される新学習指導要領では単に知識を問うのではなく、そこに至るまでの思考力や判断力を重要視しています。新学習指導要領は小中高ともに求められているものは共通なので、今後の高校入試でも共通テストで見られたような思考のプロセスを問う「誘導式」の問題が数学にも増えてくるかもしれません。現に理科や社会では日常の会話文からの設問や環境問題などをテーマとした融合問題・複数の資料から必要な情報を組み合わせて思考・判断する問題などが出題されています。理科・社会は問題文が長いので文章が読み切れずに難しく感じるのも特徴の一つですが、聞かれていること一つ一つはさほど難しい問題ではありません。今回の共通テストの難化についても、初めて見る問題形式だったということもありますが、長い設問がきちんと読み取る読解力が必要となる問題であったというのも難化の一つの原因です。この共通テストの変化からもわかるように、今後どの科目でも読解力を上げる必要があることは言うまでもありません。

読解力がポイント

読解力を身につけるためには本を読みましょう、とよく言われますが、読解力が乏しい人にとって本を読むことはおそらく苦痛であり続かない(=読解力は身につかない)でしょう。読解力はそう簡単に身につきませんから、長く続けていけることが何よりも大切です。読解力を上げるためには、本に限らず文章に触れる機会を増やすことは重要です。例えば漫画やライトノベル、好きなブログ記事などでもいいので文章を読んでみることから始めましょう。大事なのはその時にわからない言葉や疑問点があったら、さらに調べることです。そうすることで徐々に語彙力が増えていきます。そしてわからない言葉の意味がわかったら、もう一度その文を改めて読んでみることです。今まで何となく前後の文脈で読んでいたことも、よりもっと深く理解できるようになるでしょう。また、自分の好きなことや興味のあることを深く知りたい、と思う意識も読解力を上げるためにはとても大切な要素です。読解力を上げるためにぜひ実践してみてください。

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