令和6年度都立高校入試変更点の解説|ベスト自修館

みなさんこんにちは。自称、清瀬市で一番高校入試に詳しい塾長の佐々木です。

さて、本日東京都教育委員会HPにて、令和6年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目についてが更新されました。同時に、令和6年度東京都立高等学校入学者選抜検討委員会報告についても更新されましたので、緊急でブログを更新しています。（書いてみたかっただけです。本当は本日更新されるとわかってました。）

本稿では令和6年度都立高校入試（2023年の中学3年生の入試）の変更点についてお知らせいたします。

※9/30　2.集団討論の復活？の内容を修正しました。

今回の発表でのポイント

推薦に基づく選抜の一般推薦、第一次・分割前期募集においては男女別定員制で選抜が行われていましたが、令和6年度入学者選抜ではどちらも男女合同選抜に移行します。文化・スポーツ等特別推薦の一部の種目等においては男女別に募集人員を定めた選抜が行われます。
感染拡大を防止する観点から中止されていた集団討論は必要と判断した学校で実施されます。
文化・スポーツ等特別推薦では、受検者同士の接触を伴う検査が復活します。
文化・スポーツ等特別推薦及び理数等特別推薦では「実績等を証明する書類等の写し」の提出を求められない対応が継続されます。
新型コロナウイルス感染症への対応として実施された「追々検査」は実施されません。（第一次募集の検査日当日に新型コロナウイルス感染症を含むインフルエンザ等学校感染症に罹患したり、出席停止となった受験生を対象とした「追検査」については、継続して実施されます。）
海外帰国生徒対象4月入学生徒の選抜においてもインターネットを活用した出願が実施されます。調査書等の書類については、引き続き郵送により提出です。
インターネットによる合否照会サイトが、推薦に基づく選抜、第一次・分割前期募集のほか、分割後期・第二次募集、海外帰国生徒対象の選抜、引揚生徒対象の選抜、在京外国人生徒対象の選抜、国際高校バカロレアコースの選抜にも対応されます。

解説

1.男女合同選抜について

既報通りです。今回の発表をふまえてVもぎ、Wもぎの両社が最新版のランク表を作成していくことになります。当塾近隣では小金井北、小平、鷺宮、石神井などを中心に女子人気の高い学校が激戦になると予想されます。合否可能性のアドバイスは正しい情報を持っている方に受けてください。

2.集団討論の復活？

今回の発表で最大の驚きはこちらです。「集団討論は必要と判断した学校で実施」と発表され、以下の13校のみで実施されることになりました。

日比谷
竹早
深沢
鷺宮
西
北園
篠崎
調布南
東大和南
永山
足立工科
町田工科
東久留米総合

実施校の分析

実施校は大きく2タイプに分類されます。

推薦入試において内申点や小論文・作文の差がつきにくく、合否判定に困難が伴う学校です。推薦入試倍率が高く受験生の学力が拮抗している学校が実施する判断に至ったものと思われます。

他方、入学後の学校運営の観点から実施を決めたと思われる学校もあります。都立高校の先生方のお話を伺うと、入学後の学校運営において生徒間の議論を主導できる受験生は貴重です。集団討論を実施することで入学後にリーダーシップを発揮できる受験生を選抜したいと考えて実施を決めたと思われる学校もあります。

3.4.文化・スポーツ等特別推薦

実技検査がコロナ以前の状況に復帰することで、制度の趣旨に合った選抜に戻っていくと思われます。ただし、「文化スポーツ特別推薦に全力だ！勉強よりも部活に出る！」といったことをお子様が言い出したら止めてください。この制度は定員枠が少ないため、多くの学校の話を聞く限り一般推薦でも合格できる成績の生徒で合格者は埋まってしまうからです。